「良い」「悪い」は思い込み。
自分が思う「良い」「悪い」に縛られている人が多いように思います。
子どもはもちろん、大人もです。
大人も、というよりは、大人の方が縛られているかもしれませんね。
以前、こんなことがありました。
将来カウンセラーになりたいという中学生の女の子。
多感な時期だということもあり、友人関係で悩み、涙することが多くありました。
周囲が気になり、情緒不安定になり、そこから自己嫌悪に陥ることがよくあったのです。
普段は勉強も良くできる、いわゆる「優等生」です。
「明るく元気でまじめな優等生」。
でも内心は、いろんなプレッシャーと戦っていたのでしょうね。
「良い成績とらないといけない」
「みんなに好かれないといけない」
「いつも明るく前向きでなければいけない…」
まじめすぎるあまり、家ではふさぎこむこともあったようです。
保護者の方はおっしゃいました。
「気にしなくても良いような些細なことでも気にして、
勝手に落ち込んで、情緒不安定になるんです・・・
カウンセラーとか目指すなら、もっと自分をしっかりもって、人を励ますような明るい人にならないといけないのに」と。
些細なことで悩んで、
くよくよして・・・というのは、その保護者の方には、
「直すべきこと」「良くないところ」と映ったのでしょう。
一般的にもそう思われることが多いかもしれませんね。
でも、よく考えてみてください。
それは本当に、「悪いところ」なのでしょうか?
些細なことにも気がついて、
人の気持ちを推し量ることができ、
周囲に気配りができるというのは、立派な長所です。
また、同じように悩んでいる子はきっとたくさんいます。
そんな子の気持ちを分かってあげられるのは、同じように悩んだ子だと思うのです。
そう思えば、今その女の子が感じていることや、経験していることは、
その子にしかない立派な財産ですよね。
思い悩むことは、行き過ぎると確かに精神衛生上でも良くはないかもしれませんが、
そのこと自体が「直すべき悪いところ」ではないと思うのです。
ものごとに「良い」「悪い」はなく、(そりゃ法律とか絡んだらあれですけど!)
それは勝手に人が決めているだけだ、と私は考えています。
子どもたちには、いろんな長所があります。
一見短所と思えるところも、捉えようによっては長所になりえます。
いったん、自分の思い込みを外して、向き合ってみること。
このことはとても大切だと思います。
今日はここまで。また書きます!
maryyoi