元進学塾講師のひとりごと

教育業界に10年以上身を置き、進学塾で数百人の生徒を受け持った元塾講師が、教育について思うことをつぶやきます。

教育熱心でない家庭こそ、早くから塾に通わせるべき?

先日、ふと思ったこと。

 

「教育熱心でない家庭の子こそ、早くから塾に通わせるべき・・・?」

 

「うちは別に良いとこ目指してないから、塾はいいわ~」

という方も多いのも事実。

 

私も勉強!勉強!!!という方ではないので、

(できないよりできた方が良いよ、いろんな道理がわかって楽しいし、というスタンス)

それこそ小学校低学年のうちは、

勉強よりもいっぱい遊んだり、

しっかり基礎体力つけたり、

お家の人といっぱい一緒に過ごしたり、

そしてしっかり躾をしたり。(人の話はちゃんと聞く、とか)

 

そちらの方がとっっっっても!!!大事だと思います。

最近ではIQに対してEQ、などといいますね。

EQが高い子ほど、成績も伸びやすくなる

EQは心の知能指数だ、と以前本で読んだりしました。

幼児期の教育が大きく影響してくるそうで、忍耐力などと相関関係があるよう。

(因果関係まで証明されてたかは・・・忘れました。すみません。

もっかい本読みます。)

 

これには私もこれまでの経験から同意。

なので早期から塾に通わせるのが一般的に良いか、というと

塾に勤めていたときから「今じゃなくても・・・」と思うことはありました。

(子どもが喜んで通っているうちは良いのですが)

 

しかし、よくよく振り返ってみると。

「うちは別に良い高校行きたいとかないんで、

本人が行きたいところ行けたらいいですわ~そんな熱心にちっこい頃から塾行かなくても。

親の僕らも勉強できひんかったんで」

 

と、おっしゃるご家庭も多いのですが、

そういったご家庭のお子さん・・・

やはり、語彙力が圧倒的に乏しいことが多い。

 

そして中学生になってあわてて塾に来て、

「なぜか国語が全然できなくて・・・国語なんて日本語なのに!」という事態に。

あるあるです、これ。

 

語彙力を培う場所って、最初はやはり家庭だと思います。

となると、やっぱり「そんなに勉強できなくて良い、そりゃできるにこしたことはないけど」という環境で育った子は、

やっぱり語彙力が乏しくなってしまうんですね。

 

年齢が上がるにつれて、語彙を増やすのは大変です。

増やせるんですが、それに時間を割けるほど、

中学生は暇ではないからです。

結局、受験間際になって、幼少期培われなかった語彙力のしわ寄せがくるんですね。

結果、これまで培った語彙力を使って思考の訓練(勉強)をしたい時期に、

それができない。

 

そうして国語に苦戦する子どもたちをたくさん見てきました。

なんだか気の毒でした。

 

語彙力は子どもの精神年齢も高めます

そして、将来絶対に必要になってくる力です。

すぐ目に見えて伸びがわかる力ではないけれど、

今後、大きく影響してきます。

 

なので、家庭で語彙力を高める自信、余裕がない場合は、

塾でなくても良いと思いますが、習い事などで大人に触れる機会を増やすべき。

結局、周りの大人が大事、ってことですね。

 

とはいえ、塾もいろいろ。

選び方などは、また別の機会に書きたいと思います。

それでは。