元進学塾講師のひとりごと

教育業界に10年以上身を置き、進学塾で数百人の生徒を受け持った元塾講師が、教育について思うことをつぶやきます。

子どもの叱り方

2018年、始まりましたね。

皆様、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今年はこちらのブログももう少し定期的に更新していきたいなと思います。

 

さて、今年最初の記事は「叱り方」について。

 

先日、友人知人と集まる機会がありまして(お正月なのでね)、

まぁその中の一人がクソガキやんちゃ過ぎて(笑)、

いろいろと思うことがありました。

 

まだ2、3歳という頃ですが、将来が心配になる要素がいくつか…。

 

物を投げる、人(といってもその子の母親なのですが)をたたく、という行動を繰り返しているのです。

 

そのたびにお父さん、お母さんも「ダメ!」「そうゆう子はお仕置きや!」などと注意するのですが、なかなかその行動がおさまる気配もなく…。

 

 

ご両親いわく、保育園とか、祖父母に預けているとかいうときは、そういった行動はしないそうです。

親がいると、そうゆう行動をしてしまうそう。

 

 

いくら2、3歳の子どもとは言え、やってはいけないことはやってはいけませんし、

それは周りの大人がしっかり教えなければいけません。

 

 

しかし、ただ叱れば良いというわけではないのです。

 

 

まずは、頭ごなしに「ダメ!」と叱るのではなく、なぜいけないかの理由も添えて話してあげること。

「投げる」という行為だけを見ると、そうすることで褒められることもあるわけです。(お外でボールがうまく投げられるとほめられますよね)

 

「投げる」という行為自体が悪いわけではありません。

どういった場所ではして良いか、いけないかを、伝える必要があると思います。

それがまだ自分で判断できる年齢ではないからこそ、です。

 

 

もう一つ大切なのは、なぜその行動に至ったのかを親が理解しようとすること。

まだ言葉もろくに話せないので、完全に理解するのは難しいかもしれません。

でも、理解しようとする姿勢を見せることは大切です。

 

 

私が見ていて思ったのは、きっとその子は、寂しかったんだと思います。

普段、ママは仕事。

会えるのは保育園が終わってからの一日数時間です。

きっと、親に思いっきり甘えたいんだと思います。

 

その気持ちを汲んだうえで、注意できると少し変わるんじゃないかなと思いました。

 

 

「まだ小さいからそんなに話してもわからない」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

子どもは小さいながらも、驚くほどに大人の言葉を理解しています。

 

正確に言うと、言葉だけを聞いて理解するのではなく、

五感をすべて使って、周囲の空気を感じ取っているのです。

 

 

だから大人が「怒らなければいけない」という形式的なものにとらわれて注意しているのか、

本当に自分のことを見て注意しているのか、

敏感に感じ取ります。

 

 

子どもには「自分は愛されている」という実感を得させながら、

一人の人間として、向き合っていくべきだと思います。